禁煙外来とは

禁煙外来イメージ

禁煙外来は、喫煙をしている方々で、すぐにでも禁煙したいという方々を対象としています。薬と医師や看護師のサポートを受け、禁煙を進めるのが禁煙外来です。

そもそも禁煙は、本人の意思次第と思われる方もいるかもしれません。しかし、タバコに含まれるニコチンは中毒性が非常に強く、喫煙によって脳内にあるニコチン受容体とニコチンが結びつくようになると、ドーパミンが分泌され快感が味わえるようになります。ただニコチンが切れると禁断症状が現れ、イライラするなどして、気分を害するようになり、再びタバコを手にするという悪循環が繰り返されるようになります。タバコの依存性は、麻薬と同じくらいともいわれるほどです。したがって、禁煙を実践するには、医療機関での治療が必要となることもあるのです。

禁煙のメリット

長年タバコを吸っていたとしても、禁煙を開始すれば数時間後から様々な効果を実感することが出来るでしょう。また、禁煙を続けていくと長年タバコの影響を受けていた体も健康に近づいていくことでしょう。

禁煙後数時間~数日
禁煙後数時間~数日
  • 一酸化炭素レベルの低下(喫煙者と同レベルに)
  • 家族や周囲の人の受動喫煙のリスクが下がる
  • 数日後から味覚・嗅覚が敏感になる、食べ物がおいしく感じられる
  • 目覚めがさわやかになる
  • 肌の調子が良くなる
  • 口臭がよくなる
  • 服や部屋のタバコのにおいがなくなる
  • など
喫煙後数カ月~数年
喫煙後数カ月~数年
  • 咳や痰・喘鳴など呼吸器の症状改善(1~2か月)
  • 軽度・中度のCOPD患者さまの肺機能改善(1年)
  • 狭心症や心筋梗塞など心臓病のリスクの低下(2~4年)
  • 咽頭がんのリスクがタバコを吸い続けている人よりも60%低下(10~15年)
  • 肺がんのリスクがタバコを吸い続けている人より70%低下(10~19年)
  • 口腔がんのリスクがタバコを吸わない人と同程度に低下(20年)

保険診療による治療が可能

なお、禁煙治療は適用条件に該当するとなれば、保険診療として受診することができます。その条件とは以下の通りです。

  1. ①ニコチン依存症に関係しているスクリーニングテスト(TDS)を受けた結果結果5点以上で、ニコチン依存症であると診断された
  2. ②35歳以上の患者さまで、ブリングマン指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が200を超えている
  3. ③本人が今すぐにでも禁煙を実践したいと要望している
  4. ④禁煙治療を受けられることを文書によって同意している

なお上記の条件を満たしていないと医師が判断すれば、保険診療の対象外となります。この場合は、全額自己負担にはなりますが、禁煙治療自体は受けることができます。

ニコチン依存度についてはご自身でチェックすることも可能です。以下のサイトよりチェックしてみましょう。

ニコチン依存度チェック(すぐ禁煙jp)

禁煙に少しでも興味がございましたら、ご来院下さい。予約・問診をあらかじめ頂くとよりスムーズに診療が進みますのでご利用下さい。

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治療について

保険診療による禁煙治療の期間は12週間で、その間に5回の通院が必要となります。

禁煙治療の流れ

当院ではニコチンパッチによる禁煙治療を行います。
ニコチンパッチは、ニコチンの成分が含まれている貼付薬で、皮膚の上から貼り付けます。これによって皮膚からニコチンを吸収することになるので、喫煙しなくても禁断症状が出ることはありません。これを6週間貼り続け、7週間目からはニコチンの含有量が半分とされるニコチンパッチを2週間使用します。そして9週間目からは何も貼らない状態で生活していきます。その後、12週間の治療の最後となる5回目の診察で、医師がこれ以上の治療は必要ないと判断すれば、禁煙治療は終了となります。その後も禁煙治療が必要となった場合、それ以降の費用については全額自己負担となります。

費用について

12週間の保険診療の場合、6,000~7,000円(3割負担の場合)、薬剤料として5,000円程度になります。治療途中で自己判断で中断された場合は、保険診療での治療が出来なくなる場合がありますので、ご注意ください。